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新型コロナウイルスの浸透によってたくさんの人が外出を制限し、仕事もテレワークが推奨されています。以前よりも自宅での時間が多くなり、生活環境が大きく変わる中、注文住宅を購入する時にはどのような点に注意したらいいのか?

知っておきたい要点や注意点などをまとめました。

withコロナの現在、注文住宅を購入する理由とは?

コロナ禍によって外にでること自体が減ったり、テレワークが導入され自宅勤務をする機会が増加したりと、私たちのライフスタイルは以前と比較して大きく変わっています。株式会社オープンハウスが2020年5月に実施した「コロナ禍を受けた住宅意識調査」では、在宅時間は以前よりも平均約3時間以上増え、新型コロナウイルスが治まった後も在宅時間を増やしたい思っている人が6割以上もいるというデータが明確になりました。

注文住宅の受注はコロナ禍の影響で徐々に減少しており、先行きの不透明感が強いのが現状です。その一方では住宅メーカーやビルダーがオンライン受注に力を注いでいる動きもあり、中には受注が増加しているケースもあるといいます。

自宅で過ごす時間が増えた現在だからこそ「理想の条件で家を建てたい」と思う人も増加傾向にあるようです。自宅での時間をより快適に過ごすために、間取りや設備を自由に決定することができる注文住宅は、まさに今が買い時なのかもしれません。

withコロナ時代の注文住宅。理想の住まいに要求される条件とは?

注文住宅は特に自由度の高さが特徴です。ライフプランや家族構成などを考慮し、暮らしやすさを追求して希望の家を建てることができます。理想の間取りが実現できることにプラスして、耐震性などの災害に対する耐久性の強さ、ランニングコストがかからないこと、アフターフォローの良さなどが重要とされてきました。しかし、コロナ禍の影響で在宅時間が増加傾向にあることから、注文住宅を選ぶ基準も少しずつ変動しているといいます。

いま、特に重要視されている条件は間取りや広さです。コロナ禍の影響で、テレワークが可能な空間があることが理想の条件として新しく加わっています。Web会議などはもちろん、在宅勤務をする場合は一人で落ち着いて業務を処理できる環境が必要となります。そこで、仕事場として使える書斎がある間取りの人気が上昇傾向にあります。そのほかにも室内に防音性の高い可動式の間仕切りを設置することで、簡単に仕事場を作ることができるモデルハウスも公表されています。

また、外から帰宅したときに菌を入り口や玄関でシャットアウトできる設備のある家の人気も上昇しています。接触感染リスクをできるだけ抑制するために、帰宅してすぐに手洗いやうがい、入浴等ができる間取りのものや、室内の扉を自動にしているものなどがあります。さらに宅配ボックスを設置すれば宅配の受け取りを非対面にすることもできます。これから注文住宅を建てたいと考える人は、間取りや広さだけでなく、こういった設備面にも注視しておくと良いかと思います。

把握しておきたい注文住宅の種類

注文住宅はすべてを自分で決定することができると思いがちですが、実は完全自由設計のフルオーダー住宅と、基本的な仕様などが決まったうえで設備などを決定するセミオーダー住宅の2種類があります。新築に関連するすべての項目を自分たちで決めたい時にはフルオーダー住宅を選びますが、完成までに時間と予算が大きくなりがちというデメリットがあります。

一方でセミオーダー住宅の場合は、水回りの設備やカラー、間取りなど住宅に要求する条件を可能な限り反映することができ、要求に応じて設備を追加したりも出来ます。住宅の基本的な仕様は事前にある程度決まっており、フルオーダー住宅よりも費用が低いことから、注文住宅を建てる人のほとんどがこのセミオーダー住宅を注文しているといいます。

withコロナ時代に注文住宅を建てるメリット

先に述べたとおり、注文住宅の1番大きいメリットはある程度自分で間取りなどを決定することができる、自由度の高さです。テレワークへの対応やコロナウイルス対策など、現在の状況に合った工夫を導入しやすいのもメリットといえるでしょう。ここでは注文住宅の主なメリットとその特徴について詳細に解説します。

自由度が高い

注文住宅を選択する方のほとんどが、家に対するこだわりや理想の条件を持っています。キッチンや浴室などの水回りの設備は当然のことで、壁の色や家の形など、デザイン面を自由に選択することができるのも注文住宅ならではの特徴といえるでしょう。

たとえば、子どもがいる場合は部屋数や間取りについてだけでなく、子どもが大きくなった場合でも柔軟に対応できる空間づくりを考慮する必要性があります。建物の老朽化を考えて改修しやすいような作りにしたり、ベランダの日当たりやガレージの有無など、個人のこだわりを配慮したマイホームを建てることができます。

建築現場を確認できる

注文住宅の場合は設計などの初期段階から関わることができ、建築途中の現場を確認することが出来ます。注文住宅は完成までに時間がかかるため、工事の進行具合が気になるという方もいるかと思います。施工会社と意思疎通を図りながら工事の進行具合を実際に確認し、仕上がりを見ながら質問などもすることが可能です。

施主が現場に来ることで、施工会社側は「いい家をつくらなければ」とプレッシャーを感じることもあるかもしれません。しかし、現場を確認することでいい加減な工事などの問題を防止することができたり、施工会社とよい関係が作れれば、細かい相談がしやすくなることもあります。家づくりを安心して任せるという意味でも、建築現場を確認できることはメリットだと思います。

予算を調整できる

注文住宅というと一戸建ての購入と比較してコストがかかるという印象があります。マイホーム購入は人生最大の買い物といわれているため、予算について頭を抱える人は多いでしょう。注文住宅の場合、予算を調整できるというメリットがあります。たとえば、災害などに備えて耐震性や耐久性などの安全面を優先したい場合は、建物の構造に予算をかけ、その代わりとして特に無関心な部分の予算を抑制することができます。

部屋の広さや設備などは予算を調整しながら設計が出来る為、効果的に予算を使うことができます。世界にひとつだけしかない自分たちならではのマイホームをつくりたいという人は、まずはどのような部分にお金をかけるべきか考え、設計を進めるのがいいでしょう。

withコロナ時代に注文住宅を建てるデメリット

注文住宅にはもちろんデメリットもあります。まず、比較的自由に設計ができる分、条件に固執しすぎるとその分価格が上がってしまいます。ウイルス対策のために手洗い場などの設備を追加する場合はなおさらです。また、設計や見積もりでは多くの時間を要求することになり、さらに工事や設計に変更があれば追加で費用が発生してしまいます。

工務店や住宅メーカーなどによって金額が違い、どこに注文すればいいのか分かりにくいこともデメリットといえるでしょう。大手住宅メーカーの場合は価格が高くなる傾向があり、かといって中小工務店に頼むと基本性能や設計の間取りの自由度が制限されてしまうケースも存在するようです。

注文住宅は完成するまでにたくさんの時間がかかってしまい、資金計画や完成までの工程が複雑だといいます。何を一番優先させたいかを明確にしたうえで、専門家に相談してみましょう。

withコロナ時代に注文住宅を建てる時の工務店の選び方

注文住宅を建てる際は工務店や施工会社を自分たちで選択することができます。自分のニーズに合ったこだわりの家を実現するためにも、工務店選びは重要なポイントとなります。

今後はコロナ禍で経営が厳しくなり、後継者難などの影響もあって廃業する工務店が増加している恐れがあります。注文住宅は完成まで時間をかけてしまう分、長期的な経営を継続できる、経営基盤のしっかりした会社を選択するようにしましょう。工務店が倒産や廃業した場合、メンテナンスやリフォーム時の対応に時間がかかることになるので注意が必要となります。

また、コロナ禍へ対応した住宅を建てる場合は先進的な技術や設備が要されるため、積極的に技術開発に励んでいる工務店を選ぶといいでしょう。中小規模の工務店の場合は過去の実績を紹介してもらったり、実際に建てた家を確認してみましょう。

withコロナ時代の注文住宅づくりのポイント

ポイント1:まずは条件を整理

注文住宅を建てるときは、まず自分たちが住む家に要求する理想の条件をしっかりと整理することが重要です。家族で住む場合は一人の意見ではなく、家族全員で優先する順位を決定しましょう。たとえば10の項目を立てて、この条件は絶対叶えたい、この部分なら妥協できるなど、家族全員の意見を反映させたうえで整理することが重要です。条件を整理することで工務店に要求を伝えやすくなります。

また、予算については経済的負担を考慮し、準備できる金額を決定しておきましょう。新型コロナの影響で将来の給与が悩ましい場合、月々のローン返済が負担にならないようにあらかじめ頭金を多めに準備しておく、返済できる期間を算出しておくなど、前もって確実にシミュレーションをしておくことが大切です。住宅の値段は現実的な数字を把握することが重要となります。あらかじめ希望予算を工務店に伝えることで話し合いを円滑に進行させていくことができるようになります。

ポイント2:立地条件

コロナ禍の影響で在宅勤務を前提に注文住宅用の土地を探す人もいるかもしれません。地元へのUターンやJターンを希望する人が増加し、Iターンも増えているといいます。地方への移住や2地域居住の選択肢も、withコロナの時代だからこそ考えられるのではないでしょうか。

都心や駅から遠方の場所など、通勤時間を配慮せずに土地を探す場合は、比較的安くて広い土地を購入することが出来ます。週に1回程度の出勤や時差出勤の場合は、新幹線通勤やリゾート地への移住も選択肢に入れることも可能でしょう。

地方によっては移住者に対し補助金を支給したり、一定の条件を満たせば土地を無償譲渡してくれるケースも存在するといいます。ただし、初めての土地に移住する時には実際に現地に通い、確認することが重要です。移住してから後悔することのないように、地域の下調べを徹底するようにしましょう。移住体験ができる住宅がある場合は、一定期間住んでみるのもおすすめです。

どのようなエリアが注目されているかは、こちらの記事も参考にご覧ください。

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ポイント 3:周辺環境

テレワークなどの在宅勤務を前提に注文住宅を考えている場合は、仕事がしやすいように周辺環境を確認することも重要です。できれば仕事に集中できる静かな環境が好ましいでしょう。

もし、子どもがいる場合は自粛などの影響で外出が難しいため、住宅密集地では生活音などが住民トラブルに進展する可能性もあります。最寄り駅からは遠くても、広い土地で近所の家と程よい距離があると安心かと思います。

その他にも食料を大量購入が可能な大きなスーパーがあるかやデリバリーを利用しやすい地域であるか、病院や郵便局など日常的によく利用しているサービス施設がその地域にあるかを確認することも大切です。

ポイント4:間取り

今後もリモートワークが続きそうであれば、注文住宅で間取りを決める時には自宅での仕事のしやすさを配慮する必要性があります。リビングやダイニングでも仕事が可能な空間を確保するなど、部屋の広さもリモートワークに合ったものを考慮するといいでしょう。ライフスタイルはもちろん、家族構成の変化などにも対応できるよう、間仕切りの設置なども考えるのがおすすめです。

テレワーク対応だけでなく、新型コロナウイルス対策として玄関に手洗い場を設置したり、玄関から洗面所、浴室に直接いけるように動線を配慮することも大切です。家族内感染を防止するために1階だけでなく2階にもトイレや洗面所、シャワーなどを設置し、感染者や感染した疑いのある人を隔離できるようにしておくのもひとつの方法です。

ポイント5:設備

注文住宅では個人の要望に合わせて設備を選択することができます。外出自粛の影響で滞在時間が長くなっているため、家の中にいながら色々なことができるようにするのがいいかと思います。

たとえば、外食する機会が減って家で食事をすることが増えるのでキッチンの設備をよりよいものにしたり、運動することが好きな人は筋トレなどができる自由な空間を作るのもおすすめです。在宅時間が長くなる分、光熱費が増加してしまうのを避けたい人は、太陽光発電でカバーしたり、断熱性の高い構造や全館空調で光熱費を抑制したりするのもいいでしょう。子どもたちの声が大きくても問題ないよう、壁や窓、屋根を遮音性能の高いものにするのもおすすめです。

安心して暮らすことができるように抗菌や抗ウイルス仕様の設備を導入するなど、最新のものを取り入れることも考慮しながら、理想の家づくりを目指しましょう。

ポイント6:災害リスク

どうしても新型コロナウイルスばかりに注目しがちですが、近年は地震だけでなく大雨や洪水などの水害も増加傾向にあり、住宅に被害を及ぼす事例が多々あります。地震に強い住宅として鉄筋コンクリート造のものが挙げられますが、木造や鉄骨のものと比較して、工期が長くなったり建築費が高くなりがちです。木造でも耐震性を強くした構造もあるため、予算に応じて検討するのもいいでしょう。

水害のリスクを回避するためには、居住予定地のハザードマップを確認しつつ、土地の形状などにも着目しましょう。川の近くのほか、以前川が流れていた場所や田んぼ・貯水池を埋め立てた場所などは地盤が弱く水害の危険性があります。また、水に由来する地名がついている場合はかつて水にゆかりのある地であった可能性が高い地域です。それらの地域では水害をはじめ自然災害になる可能性が大きくなるため、事前調べておくとよいでしょう。土砂災害は山のふもとの造成地などのほか、市街地でも崖沿いや斜面などで発生する恐れがあるため、これから住宅を建てる場合は避けたほうがよいでしょう。

まとめ

新型コロナウイルスの影響で多くの人が外出を制限したり、自宅で仕事をしたりしています。自宅にいる時間が多くなった現在こそ、注文住宅を選ぶことでウイルス対策を踏まえた理想の家づくりをする時期なのかもしれません。注文住宅は自由度が高く、事前にメリットやデメリットを把握しておくことで効率的に家を建てることができます。今回紹介した内容をもとに、withコロナ時代ならではの注文住宅を考えてみてはいかがでしょうか。

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